紅白饅頭

祖母の白寿の内祝いに紅白の薯蕷饅頭を実家から貰った。
紅白饅頭と言えば思い出すことがある。
卒園のお祝いに保育園から貰った紅白饅頭
4歳になったばかりの子供の目にはかなり大きな饅頭に映った。遠い過去のことなので実際にどの程度のものだったかははっきりしない。
はっきりと食べたことも思い出せず味も思い出せない。霞がかかったような思い出の中ではっきり覚えているのは、容れ物の中に存在感たっぷりにあった紅と白の饅頭の姿、それと対照的なまでにささやかな焼き印。
そして、やはりいつかは覚えていないが何かで貰った紅白饅頭を、卒園祝いのそれと同等と期待し口に含んだときの落胆。
紅白饅頭を見るたびに、食べるたびに卒園祝いの紅白饅頭を思い出す。
決して上品な饅頭でなかった、と今では思う。
しかし全く覚えていないその味に、未だに未練のようなものを残している。
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あれだよね。ナニが酷いってATOKですら薯蕷(じょうよ)を変換しないことだよね。